グランドサークルの一部として人気のあるザイオン国立公園。実は有名なグランドキャニオンより人気があるって知っていましたか?
何度でも訪れたいと思う人も多いというザイオン。今回は家族でザイオン国立公園に行った時の様子や注意点などをまとめました。
ザイオン国立公園とは
ザイオン国立公園とは、大きな岩と深い渓谷に囲まれたユタ州にある国立公園です。
「大きな岩と深い渓谷」こういった景色はグランドサークルでは珍しくないのですが、ザイオンの魅力は大きな岩が目の前に無数にそびえ立つ圧倒的な迫力と、緑と川に囲まれた自然の豊かさがもたらす桁違いのスケールではないでしょうか。そのザイオン国立公園の楽しみ方と言えば、トレッキングです。
ザイオンの公式HPより引用。詳しくはこちら。
ザイオンの場所
ザイオン国立公園のゲートシティは「スプリングデール」です。ラスベガスからは車で約3時間。私たちは、グランドキャニオン方面(東側)から行ったので、スプリングデールは通りませんでしたが、おしゃれなお店がたくさんあるリゾートエリアのようです。時間があればこちらも楽しめるといいですね。
ザイオン国立公園にはガソリンスタンドがないので、ここで給油しておいてください。
入場料
ザイオン国立公園の入場料は、車1台あたり$35かかります。入場料の詳細はこちら。
国立公園なので、年間パスが使えます。年間3カ所以上、国立公園を回るなら、年間パスを購入したほうが絶対にお得です!
ベストシーズンは?
ザイオン国立公園は1年中オープンしています。それぞれの季節でザイオンの美しさは感じられるはずです。
最も人気があるのは川遊び(ナローズ)ができる夏休みシーズンです。この期間は宿泊施設、キャンプ場はもちろん、駐車場も混み合います。そしてさらに気温も高く、雷雨の確率も高くなるでしょう。
私たちは夏休みを少しずらした8月末に行きましたが、それでもかなり混んでいました。朝晩は涼しくてちょうどいい気温でしたが、昼間はまだまだ暑かったです。個人的には、もう少し涼しくなる秋がベストかなと思います。
公園内はシャトルバス移動
園内は冬以外は一般車両は入れません。無料のシャトルバスが運行していますので、こちらを利用します。シャトルバスは、公園内を回るルートとスプリングデールからビジターセンターまでを結ぶルートの2つがあります。
参照:ザイオン公式ページ
ザイオン国立公園の楽しみ方と言えば、トレッキングです。自分の行きたいトレイルの出発点までシャトルバスで行き、絶景トレイルを楽しむのがベスト。
ビジターセンターから公園内を回るためには、ビジターセンターに車を停めてシャトルに乗り換える必要がありますが、ビジターセンターの駐車場はいつも混んでいますので注意。特に夏場は朝早くから駐車場が満車になります。
スプリングデールに宿泊する場合は、車は宿泊施設に置いていったほうがいいかもしれません。
実際に回ったルートはこちら
ここでは、実際に私たちが行ったトレイルをご紹介します。6歳の娘を連れていったので、お子様連れで旅行を検討されている方の参考にしていただければ嬉しいです。
さて、ザイオンのトレイルはたくさんあるのですが、
参照:ザイオン公式ページ
ザイオンには2泊3日で滞在しました。3日目は移動のみですので、賞味2日です。
①キャニオンオーバールック
私たちは、グランドキャニオン方面(東側)から入ったので、 「Mount Carmel Highway」を通りました。かなり手前でキャニオンオーバールックトレイル(Canyon Overlook)があります。駐車場は小さいので、みんな路上に停めていました。道路も片側1車線で狭いです。
キャニオンオーバールックトレイルは往復1.6㎞の簡単なトレイルです。時間にして1時間くらいです。途中、斜面や道幅の細いところもありましたが、6歳の娘は問題ありませんでした。
展望台からは絶景が見えます。ザイオン国立公園が一望でき、空の青と岩の赤茶色のコントラストが最高でした。
ここを過ぎて、ザイオン国立公園のビジターセンターへ向かうのですが、途中で長いトンネルがあります。トンネルには窓の役割として、穴を開けただけの場所もありますが、電灯はありません。夜はかなり暗いと思います。
②ザイオンビジターセンター/キャンプサイト
ビジターセンターはシャトルバスの発着駅になっています。駐車場は広いですが、とにかく混んでいるので、空きをさがすのが大変かもしれません。
ビジターセンターの裏には「The Watchman」という大きな岩があります。ここにキャンプ場もあり、私たちはここで2日間キャンプをしました。キャンプ場も広いですが、夏場は特に人気があるので、なかなか空きが出ません。でもキャンプ場で過ごす中で、鹿などの野生動物が見られたり、近くを流れる川で遊んだりもできるので、ぜひおすすめです。
さて、予約していたキャンプサイトにテントを張り、夕ご飯に焼肉をして1日目は終わりです。
キャンプ利用者だけが楽しめるアクティビティもあります。夜9:00から毎晩レンジャーさんがいろいろなレクチャーをしてくれるのです。この日は「科学」についてでした。子どもにもわかるように、話してくれるので面白いと思います。
②エンジェルズランディングトレイル
エンジェルスランディングトレイル(Angels Landing)は人気の絶景トレイルです。往復9km弱、4~5時間くらいの上級者向けです。頂上ではチェーンをたどりながら断崖絶壁を登るトレイルで、抽選で選ばれた人だけが行ける場所になっています。私たちは、抽選に漏れてしまい、頂上の手前の展望所まで行きました。
まず、シャトルバスで「The Grotto」で下車。ビジターセンターからは20分ほどでしょうか。川にかかっている橋を渡り、平坦な砂地を歩いて行きます。日陰はほとんどないので、帽子と水分は必須です!夏場は朝早い時間にスタートしたほうがいいです。
少し進むと長いスイッチバックが始まります。坂道が続くので、ゆっくり休憩しながら登っていくのがいいと思います。ジグザグの道をひたすら進みます。上から見るとこんな感じです。かなり登ってきましたが、実際はまだまだ先があります。
スイッチバックがいったん終わり、日陰のゾーンがあります。坂もそれほど急ではないので、このエリアは景色を見たり、鳥のさえずりを感じたりして楽しく歩けます。水の浸食でデコボコした岩が多くあり、その穴の中に入ったりもできます。
さて、この日陰ゾーンを過ぎると再び長いスイッチバックが始まります。最初のスイッチバックより、急で一つ一つが短いです。ここを終えると「Scout Lookout」に到着します。ここからの景色もまた絶景で、持参したランチを堪能しました。
ここから先は許可がないと行けませんが、ここまでは誰でも来れます。
そして、来た道を戻りますが、今度は下り坂なので、これも地味にきついです。6歳の娘は休みながらも歩けましたが、かなり大変だったようです。小学校高学年くらいからなら問題ないかもしれません。
③ナローズ(リバーサイドウォーク)
ザイオンに行ったら、ナローズ(Narrows)に行かないとザイオンに行った意味がない!というくらい、有名なトレイルです。川の中をじゃぶじゃぶ入っていくトレイルなので、子連れには厳しいですよね。大人でも膝くらいの水位がある箇所もあるようなので、小さい子どもには難しいです。
でもそのトレイルに辿りつく前に、川沿いを歩ける「リバーサイドウォーク」(Riverside Walk)というトレイルがあります。道は舗装されていて、ベビーカーや車いすでも問題ありません。川に入らなくても絶景が満喫でき、りすなどの小動物もいるので、子どもも楽しめます。
リバーサイドウォークへはシャトルバスで「Temple of Sinawava」で下車。シャトルバスの折り返し地点です。トレイルはバス停を降りてすぐです。
2日目はここで終了。キャンプサイトへ戻って、夕飯です。キャンプ場で見る満天の星は、他では見られないほどキレイでした。翌日は朝から移動です。
④チェッカーボードメサ
来た道を戻っていく途中、Mount Carmel Highwayを行くのですが、初日に通ったキャニオンオーバールックより東側に「チェッカーズボードメサ」(Checkerboard Mesa)があります。こちらはトレイルではありませんが、車からも見ることができます。
初日には気がつかなかったのですが、東側から入るとすぐに見えるんですね。ここは岩の斜面がきれいに碁盤の目のように風や水による浸食を受けており、チェスをするボードのように見えるので、この名前が付けられたそうです。確かに他の岩にはない模様で、不思議な景観となっています。
さいごに
2日間という短い期間だったので、ザイオン国立公園の全てを見ることはできませんでしたが、目の前に広がる大きな岩々はまさに自然の大聖堂と呼ぶにふさわしい神々しさでした。
トレイルは初級~上級まで、全ての人が楽しめるトレイルがいっぱい。どれも景色は最高です!かなり体力を使うので、トレイル後はヘトヘトですが、達成感が味わえますよ。
そしてザイオン国立公園に行くならキャンプがオススメです。自然の中に溶け込む感覚をぜひ。