【生活】アメリカで引っ越してみた

アメリカ生活の不思議

アメリカ人は「引っ越しが大好きな人種」と言われているのを知っていますか?一生のうち、平均でなんと10回ほど引っ越しするのだとか。日本とは違い、ライフスタイルに合わせて、家もどんどん変えていく習慣があるようですね。

日本からアメリカに来て2年が経ちますが、私たちはアパートに住んでいました。先輩駐妻さん達の中には、一軒家に住んでいる方も多かったのですが、アパートもラクなことが多く、快適に過ごしていました。が、先日ついに初の引っ越しをしました。

特に問題があったわけではないのですが、ちょうどアパートの更新時期だったこと、一度広い一軒家に住んでみたかったこともあり、従来の自宅から車で15分ほどのご近所に引っ越すことにしました。

そのときの経験談をご紹介します。

 

まずは物件探しから

アパートの更新をするかどうかは、契約が切れる2ヶ月前までにお伝えする必要がありました。引っ越すと決めたら、さっそく物件を探します。私たちは、「Zillow」というサイトのアプリを使いました。サイトはこちら。

このサイトでは、物件の購入や賃貸を地域や予算などに合わせて検索できるので、とても便利です。学校の学区やレーティングも見ることができます。

私たちも条件に合う物件をいくつかピックアップして、内見の予約をしました。ちょうど物件が多く出る7月~8月だったので、いろいろチェックできました。アメリカでは学校の新学年が始まる直前のこの時期が物件数のピークになるようです。

 

いざ、内見へ!

内見の予約はオンラインでできました。ときどき何も反応してくれないエージェントもいますが、その場合は電話してみましょう。日にちと時間を決めて、現地で待ち合わせ。

現地では気になるところを実際にチェックして、わからないことはオーナーさんに確認してくれます。物件あるあるですが、写真ではとてもきれいに見えても実際はそうでもない箇所もありました。

内見のときに、お隣とか周りの様子もチェックするといいですね。個人的な見解ですが、周辺地域の家が静かで落ち着いている、わりと生活レベルが高そうな家が並んでいるところは、治安が安定している気がします。

私たちも事前に現地に行ってみて、雰囲気を確認しました。

 

物件を決めるのは賭け

内見で気になるところがチェックできて、「ここがいい!」と思っても、ネックになってくるのが、入居時期。今まで住んでいたところの退去通知が2ヶ月前だとすると、2ヶ月後から新しいところに移れるのが一番いいですよね。

ところが、2ヶ月も待ってくれないのが普通です。だいたい「今」か「来週から」とかすぐに入れる人が優先されるのです。日本でもあまり長くは待ってくれないですよね。なので、気に入った家にどうしても住みたい場合は、1ヶ月くらいは新旧の契約期間が重なってしまうことも覚悟しないといけません。

ここが意外と悩ましかったです。いったん諦めて、少ししたらまたいい物件が出てくるかもしれないとか、いや、もうこれ以上はないかもしれないとか、迷ったらキリがないんですね。ホント賭けです。

 

Application Fee?

お目当ての物件が見つかったら、契約前の申込をしなくてはいけません。クレジットヒストリーなどの信用情報の事前審査用ですね。これは「application fee」と言ってお金がかかるのです…。大人一人に対して、または一家族で$40~$50とかくらいですが、これは審査が通らなかったとしても返ってこないらしいのです。

とりあえず気に入ったところは申込しておこうかな、なんて軽い気持ちでいると、アプリケーションフィーをたくさん払うことになってしまうのです。

申込を受け付けるだけで稼げるなんて、不思議の国アメリカですね。

 

契約をしよう

申込が通ったら、契約です。契約書にサインをして、1ヶ月分のデポジットを払う場合がほとんどです。

契約はほとんど旦那さんがやってくれたのですが、すべてオンラインでできました。実は内見のときも、電話でのやり取りだけで、仲介業者の方やオーナーさんには結局一度も会っていません。日本でのオンライン契約はなぜ普及していないのでしょうね。

 

入居したらまずすること

入居のときも、立ち合いはありませんでした。ドアのキーボックスに入っている鍵で中に入って、業者に自分で連絡して鍵を交換してもらいます。そして、入居3日目くらいまでに、「Initial Inspection」を行います。家のチェックですね。ここが壊れているとか、傷がついているとかを記録して、送付しておきます。

退去のときに、大きな傷や壊れているものがあるとデポジットから修理代として引かれてしまうので、事前にわかっているものは告知しておくのがベストです。

すぐに修理が必要な個所は、repair requestを出しておけば、修理業者の方が連絡をくれて、修理してくれます。部屋はだいたいキレイでしたが、コンセントの一部が使えなかったり、冷蔵庫の中の棚が割れていたりしたので、修理をお願いしました。修理ってなかなか来ないイメージがありましたが、対応がけっこう早かったので、逆にビックリしました。

 

さあ!引っ越し

日本なら、けっこう手軽に引っ越し業者に頼めるのですが、アメリカで業者を手配するとかなりお金がかかります。引っ越しを経験された駐妻さんによると、費用はかかった時間により変わってくるのだそう。

業者にもよると思いますが、トラック1台と引っ越し屋さん一人ついて、3時間ほどで約$300。荷物が増えれば増えるほど時間もかかるので、$800ほどかかった方もいました。

我が家の場合、前のアパートとの契約期間が1ヶ月重なっていたので、自分で運べるものは車でちょこちょこ運んでいきました。そして、「UHAUL」でトラックだけ借りて、旦那さんの知人に応援に来てもらい半日ちょっとで大きい家具をすべて搬出しました。

UHAULのサイトはこちら。

こちらだと、トラックレンタル料金$30~、+ 1マイルあたり$1弱で済むので、人手が確保できるのであればかなりお得です。我が家はアパートの3階に住んでいたので、そこから大型家具を降ろすのがかなり大変でしたが、ソファとベッド、テレビくらいでしょうか。(洗濯機や冷蔵庫はアパートの備品だったので持っていきません。)

 

引っ越し後の盲点

無事に引っ越しを終えたわけですが、引っ越し後の手続きとして「早めにやるべきだった」と反省したことがいくつかありますので、ご紹介したいと思います。

メールボックスの鍵手配

家にもよりますが、一軒家でも、ある程度の集合住宅だと郵便ポストが必ずしもエントランス近くにない場合があります。私書箱みたいな感じで家の近くに近所の郵便ポストがまとめて置いてあるのです。そしてそれを開けるには当然鍵が必要になるわけですが、まずは郵便局に行って鍵をオーダーする必要があります。

場所にもよるのかもしれませんが、私が行った郵便局はいつも激混みで、鍵をオーダーするだけで2時間待ち。「来週取りに来てね」と言われて、また激混み郵便局に並んだものの、鍵はまだできておらず、翌週に行くもまだノットレディー。

毎回こんなに待つのはもう嫌なので、電話で鍵が準備できているか確認できないのか聞いたところ、電話には誰も出ないから無理じゃない?という答え。「準備できたらこっちから電話するよ」と言われましたが、ここはアメリカ。絶対に電話が来ないのは知っています。

結局、鍵を入手できたのは、オーダーしてから1ヶ月後でした。

それまで住所変更の手続きができなかったので、もっと早く新しい鍵のオーダーはしておくべきでした。それにしても、オンラインで全て完結する手続きがあるのに対して、この手続きは対面じゃないとできないなんて、どうなってるのかな。

 

住所変更手続き

旧住所から新住所への変更手続きを郵便局ですると、自動的に郵便物が転送されます。これをしておかないと、郵便物が届かない場合があるので、注意ですね。

こちらはなんとオンラインで申請ができます。が、「本人確認が必要なので、郵便局に来てください」とのメール。結局対面なのかーい!有効な身分証を持って、手続きがやっと完了します。

あとで旦那さんに聞くと、対面の場合と、オンラインでも旧住所と新住所にそれぞれ送られたコードが必要な場合があるみたいです。ということは、完全に引っ越してしまってからだと、旧住所に送られたコードは入手できないということですよね。住所変更の手続きなのに意味不明。

 

さいごに

旦那さんと友人のおかげで念願の一軒家に引っ越しできたわけですが、まだまだアメリカの理解不能な部分を発見できた気がします。

また、それまで住んでいたアパートの掃除が地味に大変でした。あまり汚れているとデポジットから清掃費用として引かれてしまうので、自分なりに頑張ったつもりです。

新居では、娘がのびのび走り回り、通っているジムナスティックの練習をしたりしていて、それを見ているだけでも引っ越してよかったなーと思います。私も静かで広い空間でゆっくりとした時間を楽しんでいます。