アメリカに来て驚いたことの一つが「洗濯物が外に干されていない」こと。
広い庭付きの一軒家があって、こんなに毎日晴れてるのにもったいない…と日本人なら思ってしまいますが、アメリカでは洗濯物は乾燥機で乾かすのが当たり前なんです。
ではなぜ、必ず洗濯乾燥機を使うのか?
アメリカでは80%以上の家庭が乾燥機を所有しているそうです。外に干す理由がないんですね。
一昔前、洗濯乾燥機が登場した頃は、家電をたくさん持つことが裕福であり、洗濯物を外に干すことは、乾燥機を持てない貧しい家庭の象徴となったようです。洗濯物を外に干すのは、「乾燥機が買えない低所得者」のイメージがついたのです。
また、景観を損ねないために「洗濯物を外に干さない」というルールがアメリカ各地に広がったことも要因のようです。洗濯物が外に干されていると、不動産の価値が下がるとか。キレイな外観を目指すには、洗濯物は邪魔だったみたいですね。
アメリカ人にもそういう美意識があるんですね。
絶対に外干しがダメかと言えば、そうでもないのですが、実際外に干して近隣からクレームが来たりすることもあるようです。トラブルの原因となり得るので、干している人はほとんどいないです。
洗濯物だけでなく、布団類も干しません。アメリカはマットレスが主流なので、干せないんですけどね。靴くらいは、たまに干してあるのを見たことがあります。
洗濯乾燥機にもメリット・デメリットがある
思えば主婦としては、洗濯物を干したり取り込んだりという手間は地味に大変ですよね。
その日の天候も考慮して、洗濯物を取り込んでいる間は蚊にさされたり、花粉も気にしたり…とそんな苦労を解決してくれるのが乾燥機!洗濯物を干す場所も不要、時短で見た目もすっきりするのなら、外に干す理由こそ知りたいところです。
とは言え、日本人としては環境を考慮すると自然の力で乾かしたほうがいいんじゃないかと思ってしまいますね。それに光熱費と衣服のダメージも気になる…。
アメリカの乾燥機の威力はすごいですから。
ということで、我が家では乾燥機を使う衣類とそうでないものに分けて、乾燥機を使う場合は、時間も10分以下にしています。
アメリカには乾燥機用の柔軟剤シートのようなものがあり、洗濯物と一緒に入れるだけでタオルもふっくら仕上がります。なので、タオル類やTシャツなど、ふんわりさせたい衣類は乾燥機でちょっとだけ乾かしています。残りはそのまま部屋干し。
生乾きの嫌な臭いがしないかと気になっていましたが、ここでは湿度が低いので、部屋干しでもカラッカラです。寝る前に部屋干ししておけば、加湿にもなって一石二鳥。
さいごに
国が変われば事情が変わるもの。日本のように毎日洗濯物を外に干したり、取り込んだりという発想はアメリカ人にはないのかもしれませんね。
「洗濯物が干せない国」アメリカ。今のところ、特段困ることはありませんが、時々、おひさまの匂いいっぱいの布団で寝たいなぁとは思います。