日本では4月から新学年が始まり、小学校~中学校までの9年間が義務教育となっていますね。ですが、海外では新学年が始まる時期や義務教育の期間など、国や地域によって違いがあります。アメリカの学校のシステムも日本とはずいぶ違うので、はじめは本当に戸惑いました。
また、英語教育についても外せない学習法があり、私はアメリカで子育てするまで知りませんでした。ということで、今回は英語の読み書きに欠かせない「フォニックス」と「サイトワード」についてご紹介したいと思います。
アメリカの就学前教育制度をざっくり
アメリカの小学校は、日本で言う年長さん(5歳〜6歳)から始まります。
それまでは、デイケア(daycare)という保育園のような0歳から長時間預かってくれる所と、プリスクール(pre-school)という3歳くらいから通える1日5時間くらい預けられる幼稚園のような所があります。保育園というとベビーシッターや遊びのイメージがあるかもしれませんが、施設によって遊びながら学ぶ項目を設けているところもあります。
そして新学年の始まりは8月か9月のところが多いですが、私たちが住むエリアでは8月初めから新学年です。小学校には年長さんの年齢から通えますが、実は義務教育ではなく、1年生の年からの就学が認められています。
娘は当時4歳でデイケアに入りました。月曜から金曜まで、6:30〜18:30まで預けられますが、開いている時間なら何時に行っても何時に帰っても自由です。また、長期休暇もありません。娘が通うデイケアは、幼児教育に力を入れていて、4歳で既にリーディングなどの学習を始めていました。
アメリカの、というか英語圏の小さな子どもたちが最初に学ぶこと、それがフォニックスとサイトワードです。
フォニックスとサイトワードってなに?
当時は英語教育についてほとんど知らなかったので、こういう学習法があることも知りませんでした。娘がデイケアでいろいろ学んできて、その重要性に気づいた感じです。
日本では小学校に入学するとひらがなとカタカナ、漢字を勉強していきますよね。英語はアルファベットしかありませんが、単語を読むためにはフォニックスとサイトワードを知らないと単語が読めないのです。
なるほど!これは英語を学ぶのに必須!
フォニックス(phonics)
日本語のひらがなは文字と発音が一致していますが、アルファベットは発音と必ずしもイコールではありません。
フォニックスとは、発音と文字の関係性を学ぶ学習法です。
アルファベットごとの発音を先に学ぶことで、聞いただけでスペリングがわかり、正しく書くこともできるのです。ネイティブの子どもたちはこのフォニックスを身につけて英語を読み書きする準備をします。
サイトワード(sight word)
サイトワードとはフォニックスの学習と並行して行うことが多いです。sight=視覚、word=単語で、目にしただけで理解できなくてはいけない重要単語のことです。日常でよく使う単語でもあります。
フォニックスだけでは読めない単語、つまりフォニックスの規則から外れた読み方をする単語もサイトワードとして覚えてしまいます。流暢な読み書きをするには、瞬時に読めるようになる必要があるのです。要は暗記ですね。
どうやって身につけるか?
フォニックスは、単語を音で読んだり絵を書いたりしながら自然に学んでいきます。例えば、クマの絵を書いて「BEARの最初の文字はどう発音する?」と聞くと、子ども達がそれに答えます。
サイトワードは、月に3〜4個おぼえるのに、先生が手作りのフラッシュカードを配ります。それを使ってゲームをしたりして、楽しみながら学んでいます。とにかく、遊びながら自然に身につけていくのが本当に上手です。
サイトワードは学年に応じて知っておくべき単語がだいたい決まっています。最初に覚えるべき100語がこちら↓。これを覚えるだけで読み書きのスキルはグッと上がります。
まとめ
フォニックスもサイトワードも知らずに英語を学習してきた私たち世代としては、「なにそれ?」って感じでしたが、これから学ぶ人たちにはぜひ通ってほしい道だと思っています。アメリカの子どもたちはそうやって最短で学んでいるので、どこにでも教材がたくさん売っています。
フォニックスとサイトワードのおかげで、娘も渡米して約4ヶ月で読める単語が急に増えました。1年経った頃には100語のサイトワードも覚え、今ではたいていの文章は読めるようになっています。
子どもの英語力が伸びるか心配…と思っている親御さん。子どもの吸収力はすごいです。何も心配する必要はありませんよ。